ひだまり調剤薬局河野です。こんにちわ!
本日、3歳のお子様に授乳中の患者さまが来局されました。
すべての患者さまのお薬について薬の量、禁忌、飲み合わせ、飲み方など確認に気を付けていますが、
妊婦さん、授乳婦のお母さまの場合はお2人の命がかかってきますので特に気を付ける必要があります。
妊娠中でしたら胎盤を通して薬が赤ちゃんに移行する可能性があり、
授乳中でしたら母乳を通して薬が移行する可能性があります。
僕たち薬剤師がまず確認するものに添付文書があります。
添付文書には禁忌、疾患、飲み方、飲み合わせ、注意点・・・などなど様々な情報が記載されています。
その中で『妊婦、産婦、授乳婦等へと投与』欄を確認します。
ただ確認すると言っても載っている文章は同じものが多いです。例えば、
クラビット錠
・妊婦または妊娠している可能性のある婦人には投与しない。
・授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。
オメプラール
・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
・授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。
ワーファリン
・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
・本剤投与中の授乳婦には授乳を避けさせること。
どれも基本的には妊娠中は使わないように!授乳中は授乳を避けてください!と記載されています。
もちろん避けるのが一番望ましいのは分かっていますが、これでは判断が難しいです。
こういった記載をされているお薬の中でも今まで使われてきてデータ・経験上安全に飲めるお薬があります。
薬局では、妊婦さんに対しては①妊娠期間 ②お薬の安全性
授乳中のお母さまに対しては①お子さんの年齢、体重 ②授乳の頻度、時間 ③症状の強さ ④お薬の安全性
を確認していきます。そして気になることがあれば先生にすぐに確認をとります。
授乳中のお母様の場合、
①お子様に対しても服用可能なお薬でしたら母乳中に移行する量はすごく少ないので安全性が高い
②授乳直後に服用すると次回授乳までに母乳中の薬量が少なくなる
③症状によっては、ひどい時だけの服用に変更する(頓服)
④さらに安全性が高い代替薬を提案する
といったことを考えお話を聞き確認し投薬していきます。
母乳による授乳を止めてしまうとお子さんが泣いて落ち着かない、
ただでさえ大変な子育てがストレスになってしまってもいけません。
また、搾乳をしても乳腺炎などになってしまうこともあるかもしれません。
そうなってしまうと一時的な授乳中止では済まなくなってしまいます。
お薬・疾患によっては授乳中止しないといけないこともあるかと思いますが、
授乳を続けたいお母様・・・その気持ちは大切にしていかなければなりません。
一番怖いのが妊娠中・授乳中であることを伝えず、誰の確認も受けずにお薬が患者さまのもとに渡ってしまうことです。
診察を受ける前のアンケートもしくは診察中には必ず妊娠中、授乳中と伝えるようにしましょうね(#^.^#)
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